賑やかな日の中の君へ

ここに来るのも久しぶりだな。なんて携帯のモニターを見ながら呟く。
君にせがませれてここに来たけれど、僕は君への想いを表現するのが実はなんだか気恥ずかしい。
だって君への想いは君にだけ伝わっていればいいし、僕はそれで満足だから。
でも君はこう言った。

「大好きなりょーたんの文章の中にひーちゃんがいる。幸せ」

なんだかおかしくって可愛くって笑ってしまったけれど、君のこういうところが本当に好きだよ。

今、僕の部屋はとっても静かでヘルパーさんとひっそりと暮らしている。
早く2人に来て欲しいなって思いながら壁の写真を眺めたり、おもちゃを見つめたり。
あっという間に流れてしまう時間が、2人といると、ゆっくり動いていて夕方のこの時間がたまらなく愛おしくなるんだ。
静かな部屋も好きだけれど、賑やかな中でそっと2人を見つめている時間が僕にとっては何よりも幸せで。
そのためにはなんだって、できる気がするよ。

ゆっくりした時間
賑やかな時間

未来の僕たちは賑やかな部屋の中で、同じ空気を吸って同じご飯を食べて一緒に寝る。
不思議だけれど、何億光年も前からずっとそうなる気がしていた。
今はそれが目の前に来るから、あるのに掴めないから、焦れてしまう。

でも、大丈夫。

僕らはずっと前から
そしてこれからもずっと
一緒だから。

だいすきな人と一緒にいれること
当たり前のような特別なことを
賑やかな日の中の君へ。ここに記しておくね。

良太の世界

川崎良太_official Web site 脊髄性筋萎縮症な僕と家族の物語り。 障害があっても地域で幸せに暮らしていく。

0コメント

  • 1000 / 1000